コサン大学学生証にチャン・ヒョンジュの名前を見たソジョンであった。「何をしている?」突然、キム・サブの声が・・・。ソジョンの手から学生証を引ったくり、冷たい視線を送るキム・サブは「出て行け」と。ソジョンが部屋を出ると、ソジョンの言葉も聞かずドアをバタンと閉じてしまったキム・サブ。ソジョンは茫然とする。
一方、料亭においてドンジュはト院長に「キム・サブは善人だと思うか?私と手を組まないか?」と迫られる。ドンジュは院長に聞く。「僕に将来性はあると思いますか?」「年棒15%アップ、研究費も一億ウォン出そう」院長の提案にドンジュは聞いた。「期待する見返りは何ですか?」院長は言った。「プ・ヨンジュだ。理事長の手術を阻止したい」
そして、院長は話を続ける。「伝説の神の手、プ・ヨンジュをマーケティングで創ったのは私なんだ。君もそうしてやる」ドンジュは疑わしい目で院長を見つめる。ドンジュは心のなかでつぶやく。何が本物か?何が偽物か?
ソジョンを部屋から追い出したキム・サブはチャン・ヒョンジュのことを思い出していた。プ・ヨンジュを訪ねてきたチャン・ヒョンジュの姿。そして、手術の風景。
少し落ち込んだソジョンが看護師長と話し込んでいる。学生証を見たせいでキム・サブから叱られたと言う。チャン・ヒョンジュの名前を聞いて看護師長の顔が曇った。(明らかに何かを知ってそうだ)ソジョンは、チャン・ヒョンジュと同期の先輩医師チョン・インスに聞くと、肝膿瘍で亡くなったらしい。
「主治医はまさかキム・サブじゃないでしょうね?」ソジョンの問いに、チョン・インスは思い出したように「キム・サブは人を死なせて追放されたと聞いた」
二人が横を見ると、そばにキム・サブの姿が・・・。あたりに気まずい空気が漂う。
ドンジュがトルダム病院に帰ってきた。外科長が聞いた。「ト院長に会ってきたのか?」ドンジュは「とてつもない提案をされました。年棒15%アップ、研究費も一億ウォンです」それを聞いていた医事課長がすっ飛んできて「提案を受け入れたんですか?」しかし、ドンジュの答えははっきりしない。(本人も何が本物か迷っているようだ)
すぐさまキム・サブに報告に行った医事課長は「トルダム病院は崩壊の危機に瀕しております」周りのスタッフは多少困惑気味だ。(笑)
腹痛の患者がベッドに横たわっている。そして付き添いの若者が・・・。この若者は以前、キム・サブに傷の手当をしてもらった男だ。ドンジュが診察をするが、付き添いの若者がソワソワする。何かを隠している様子だ。ドンジュは患者が殴られたものだとすぐ気付く。
院長室では、ソジョンが飲酒運転の加害者に訴えられたことを、院長が告げている。同意もなしに採血するのは傷害罪になると、相手方の弁護士が言うのだ。多重衝突事故を犯した酔っぱらいの若者がよこした弁護士らしい。
一方の当事者の若者(バカモノ(笑))は病室でゲームにふけっている。ソジョンが抗議していると、そこにバカ息子の母親が入ってきた。「ママ、血を抜いたのはこのおねえさんだよ」母親は高慢な態度でソジョンの話を聞かないで、買ってきたスープを息子に飲ませて談笑する。ソジョンは「事故で人が亡くなったんですよ」と事故の内容を詳しく説明する。しかし母親は「それで?」と取り合わない。あまりの悪態にソジョンは呆れる。
殴られたらしい患者の所見をドンジュがキム・サブに説明している。ドンジュはキム・サブに真剣な眼差しで言った。「手術は僕が担当します」キム・サブは「分かった。インボムを助手にする」(キム・サブがすんなりと提案を受け入れてくれたのでドンジュはさぞホッとしたことだろう)
そして「何も聞かないんですか?ト院長に会ってきました」ドンジュはキム・サブに聞く。(ドンジュはキム・サブが引き留めてくれるだろうと期待していたのだ)しかし、キム・サブの返答は、「お前の人生を決めるのはお前だ。この病院で破格の待遇など受けられない。好きにすれば良い。引き留めても自分で決めたのでなければ後悔するはずだ」と突き放してしまった。
キム・サブの後を追いかけた看護師長は、キム・サブの部屋で「なぜあんなことを?」と聞く。キム・サブは「残る意味を自分で見い出せなければ不幸せですよ」素直に、残れと言えないキム・サブに対して「性格がひねくれています」と言われて苦笑いするキム・サブ。
ソジョンと看護師長がお互いの愚痴を言い合っているところに、体格の良い二人の男性(私服の憲兵隊)がやって来た。兵士が脱走したというのだ。院内を調べてもいいか?というのである。それに気付いた若者は重症の友人を連れて病院を脱出する。
それに気付いたドンジュは言う。「今すぐ手術しないと危険です」よろめきながら道に倒れ込む二人を、出勤して来た麻酔医のナム・ドイルが見つける。連れ戻した患者を手術室に移動させようとすると、先ほどの私服の憲兵隊が駆けつけた。「彼は我々が軍病院に移送します」と主張する彼らにドンジュは「敗血症なので手術しなければ危険です」と譲らない。そこにキム・サブが現れた。「軍病院に連れて行く」と言う彼らに「では手術の後に」と言うキム・サブ。「公務執行妨害になりますよ」に対してキム・サブは「主治医がダメだと言えば患者は移送できません。医療妨害罪です」反論できない憲兵隊。キム・サブが憲兵隊の男の肩を叩きながら「心配いりません。あの状態なら逃げられっこありません」(キム・サブの方が何枚も上手である(笑))
手術を外から見守るキム・サブ。手術室では看護師パク・ウンタクがビデオ撮影をする。キム・サブから頼まれたらしい。
憲兵隊の男らは「大変なことになりました」と隊に連絡を入れている。脱走兵が一般の病院で手術を受ければ、軍の暴行事件がバレてしまうことを恐れているのだ。
そんな最中、ソジョンが呼び出された。そこには、事故加害者のバカ息子の母親と弁護士がいた。ソジョンがバカ息子を脅したというのだ。外科長が今すぐ謝罪しなさいと言う。ソジョンは「何が患者ですか。彼らは今すぐ退院させても何の問題もありません。警察に行きたくないだけです」と言い残して部屋を出る。(間に立った外科長の無能さが光る(笑))
憤ったソジョンは行動に出る。バカ息子の病室に行き、集中治療室へ。そこには、バカ息子が原因で膝から下を失った作業員がベッドに横たわる姿が・・・。「補償すれば終わり?お金で解決できると?」ソジョンに言われてオロオロするバカ息子。そこにバカ息子の母親が現れてソジョンにビンタする。なおも傲慢な理不尽な態度を取る母親にソジョンは言った。「私もあなたを訴えます。示談には決して応じません」
一方、脱走兵の手術をしているドンジュらは、軍隊内の集団リンチが原因であると断定する。外から様子を伺っているキム・サブに医事課長が駆け寄り、ソジョンが問題を起こしたと報告する。
院長室では、バカ息子の母親が院長、キム・サブ、ソジョンらを前にして、息巻いている。キム・サブがソジョンに「謝罪しろ。お辞儀は45度くらいでいい」外科長が「それはどういう意味ですか?」と聞くと、キム・サブは「土下座まで必要はない。45度で折り合いをつけましょう。忘れてた。医師を殴ったとか?そちらが先に謝るのが筋では?」唖然とする母親。みんなは苦笑いをしている。母親「じゃあ告訴するわ」キム・サブ「こう見えて俺は泥仕合が専門でね。裕福な方は泥仕合で失うものが多いはずですが・・・。俺は一度キレたらどうなるか分かりません。徹底的にやる。一文無しになってもいいのかな?」「息子は飲酒運転で事故を起こし、母親は医師に暴言を吐いて殴りやがった。新聞記事になったら面白そうだな」地団駄をを踏んで悔しがる母親。(あ~痛快痛快!)
キム・サブとソジョンが部屋を出てくると、バカ息子が被害者の家族に涙を流して謝罪している。(一件落着!)
脱走兵の手術は終了したが、経過は思わしくない。憲兵隊の男らにドンジュが説明し、負傷の原因が外傷によるものだと告げる。「アザを見る限り殴ったのは一人じゃない。集団で暴行した可能性が高い」ドンジュの説明に憲兵隊の顔がこわばる。
ゴルフを楽しんでいるト院長の電話が鳴る。「波風が立たないように処理します」と話した院長は、トルダム病院の外科長に電話する。状況を全く把握してなかった外科長は慌てて様子を探りに行く。
脱走兵の容態が急変し、心停止する。必死に蘇生処置するドンジュら。その報告を受けたト院長は、すぐさまトルダム病院に向かう。
憲兵隊の男が軍からの指示を電話で受けている。「今回も病死ということで・・・」そのやり取りを聞いていたキム・サブが男に聞く。「誰が亡くなったんですか?死亡診断書の話をしていたので気になったもので」男はごまかし、その場を離れる。
手術の主治医であるドンジュは呼び出された。部屋には、ト院長と憲兵隊の男が居た。院長はドンジュに封書を差し出した。ドンジュが見ると死亡診断書が入っている。脱走兵のものだ。そして、死因欄には「病死」の文字が!担当医は「カン・ドンジュ」となっている。
ト院長とドンジュが握手しているところにキム・サブが入ってきた。ドンジュが握り締める紙(死亡診断書)を見るキム・サブ。「どういうことだ。ここで何をしている?」キム・サブはドンジュに聞く。